ナビダイヤルとクラウドPBX

クラウドPBXでナビダイヤルは利用可能?解説

クラウドPBXでナビダイヤルは使えるのか?

結論から言えば、クラウドPBXでナビダイヤルを使うことはできません。これはクラウドPBXのデメリットの一つとして挙げることができるでしょう。ナビダイヤルはもちろん、110番などをはじめとした緊急通報用の特殊番号にかけることはできないのです。
ほかにもクラウドPBXを導入することで、月額の利用料が発生する点や、通話しやすいかどうかがネット環境に左右されるといった点もクラウドPBXのデメリットとしてよく指摘されますが、このナビダイヤルをはじめとした特殊番号にも使えない点はしっかりと踏まえておく必要がありそうです。

そもそもナビダイヤルとは?

そうなると、クラウドPBXでは使うことができないナビダイヤルとはそもそもどんなものなのか?
使えないことでクラウドPBX環境にどのような不便が生じるのかを知っておく必要があるでしょう。このナビダイヤルはフリーダイヤルとよく比較されますが、どちらもNTTが提供しているサービスで、1997年に開始されています。現在はNTTコミュニケーションが提供しており、番号に「0570」を使用するのが大きな特徴です。フリーダイヤルは「0120」ですから、これが両者の大きな違いのひとつです。
通常の電話番号の場合、市外局番(東京なら03,大阪なら06)などが電話番号に使用されています。それに対してナビダイヤルの場合は、全国どこでも0570ではじまる電話番号を使用することができるのです。例えば、支店やオフィスなどの拠点を全国に展開している場合、通常の電話番号の場合はそれぞれの地域ごとに市外局番を持った電話番号を取得する必要がありますが、このナビダイヤルならひとつの電話番号だけで全国どこからでも電話を受けることができます。
また、フリーダイヤルとの大きな違いとして、通話料金はかけた人が負担する点が挙げられます。フリーダイヤルの場合は受けた人が負担する形となっていますから、「誰が通話料金を支払うのか」という点で決定的な違いが見られるのです。さらに、ナビダイヤルを受ける側はかけた側(発信者)の電話番号や地域、端末などの情報を知ることができ、それに応じてより素早く、効率的に電話対応ができるようになります。現在のビジネスシーンではコールセンターをはじめとした電話対応の効率化が重要なテーマとなっているだけに、見逃せないメリットとなるでしょう。
ほかにもオフィスや支店を移転する際に電話番号を変更する必要がない、拠点を統廃合する際にもスムーズに手続きを行うことができるといったメリットもあります。

クラウドPBXでナビダイヤルが使えないとどうなるのか?

こうしたメリット・特徴を持つナビダイヤルにクラウドPBXが利用できないとなるとどうなるのでしょうか?例えばナビダイヤルを採用している拠点やオフィスにかけることができなくなります。これが最大の問題点でしょう。クラウドPBXのメリットとして広い範囲を内線通話として利用できる点がよく挙げられますが、もし社内の拠点にナビダイヤルを導入した場合には、そもそも電話をかけることができなくなってしまうのです。
その意味では、クラウドPBXとナビダイヤルはあまり相性がよくないと言うこともできるでしょう。基本的にはどちらか一方を導入するという形になるかもしれません。ただ必ずしも一方だけを選ばなければならない、というわけではありません。例えば観光業界の大手、星野リゾートではナビダイヤルとクラウドPBXの両方を導入、組み合わせることでより効率的な電話対応が可能な環境を提案しています。

全国共通の番号で使用できるナビダイヤルのメリットを活かしつつ、コールセンターや予約センターのスムーズな対応を可能にします。クラウドPBXを導入しテレワークを含むスタッフ全員の回線を内線化することで、通信にかかるコスト・手間はもちろん、コミュニケーションや連絡など作業の効率化も実現できるというのです。このようにナビダイヤルとクラウドPBXのメリットを組み合わせることによってテレワークの問題点を解消しつつ、社内全体の業務をより円滑化・効率化していくことも可能なのです。

クラウドPBXはナビタイムにかけられないことを前提としつつメリットを活かす

このようにクラウドPBXではナビダイヤルの電話番号にかけることはできません。これはデメリットではありますが、どちらか一方を利用するか、あるいは両方導入して相乗効果を目指すことでそれほど不便を感じることなくクラウドPBXのメリットを活用していくことが可能になります。まずはナビダイヤルにかけられないデメリットがどの程度なのか、利用環境を確認しつつ、クラウドPBXをどのように導入・活用していくかを検討してみましょう。


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