クラウドPBXに乗り換えた際の費用対効果を調べてみた
業務システムのIT化を推し進める企業にとって、通信環境のインターネット化はとても重要なポイントです。その中心となるのがクラウドPBXの導入です。このサービスのメリットはいくつもありますが、やはり多くの企業が考えるのがコスト面でのメリットと業務効率化でしょう。そこで、実際にどの程度の費用対効果があるのか、新たにどれほどの機能やサービスの恩恵にあずかれるのかを確認してみましょう。
クラウドPBXの費用対効果を従来のシステムと比較
クラウドPBXの費用対効果をチェックするにあたっては、従来のビジネスフォンを使ったPBXと比較するのが分かりやすいはずです。どちらのシステムでも、コストは導入費用もしくは初期費用と、月々の運用費や通信料によって算出されます。ビジネスフォンの導入コストは、工事費と機器の購入費となります。特に、従来のPBXではオフィス内に専用のPBX装置を設置しなければならず、この費用が高額です。全体としては小さなオフィスでも20万円から30万円、中小企業で100万円オーバー、コールセンターなどになると500万円程度かかるのも珍しくありません。そして、電話料金は市内通話で3分8.5円、県外通話で3分30円以上くらいとなります。
一方のクラウドPBXは、PBX装置は簡単なルーターのようなもので置き換えられ、自分でも設置できるので工事費はほぼかかりません。機器の購入費や手数料などを含めても、初期費用は高くても5万円というところです。また、電話機自体も、社員が持つスマホやパソコンで代用できますので、固定のビジネスフォンは必要最低限で済みます。そのため、ある程度の規模でも10万円程度の導入費で済むことがほとんどなのです。月ごとの基本料と通話料ですが、基本料は従来のPBXとほぼ変わらないか多少安くなります。その上で、通話料は全国どこにかけても3分8円ほどです。また、社員同士の内線は無料となりますので、外出先の社員でもクラウドPBXシステムが入ったスマホを持っていれば通話料はかかりません。
このように、単純に初期費用とランニングコストを比較すると、いかにクラウドPBXが費用対効果に優れているかが分かります。導入コストについては5倍から10倍以上高い費用対効果を見込めます。ランニングコストは使い方によってかなり変わってきますが、2倍程度の費用対効果となるのが一般的です。
クラウドPBXの費用対効果をより向上させるために
基本的な料金という面で、クラウドPBXは従来のPBXよりも費用対効果が高いのですが、さらにそのパフォーマンスを上げることも可能です。まず、無駄を省くために端末を細かく管理することです。クラウドPBXでは、自由に利用する端末数を調整できます。不要になった端末を廃止して契約数を抑えられますし、逆に一時的なキャンペーンなどで端末を増やしたい時にはすぐに増やせます。こうすることで、端末ごとにかかる基本料金を減らして、無駄をなくせるのです。
また、クラウドならではの機能を最大限生かすことも費用対効果を高めます。たとえば、従来のシステムでは音声通話録音のデータのために、別に録音システムやデータ記録のスペースを設ける必要がありました。しかし、クラウドPBXでは同一サービスの中ですべて対応できます。音声録音したものをクラウド上に自動的に保存することができますので、手間もかかりません。しかも、その後になって録音した音声を確認したい時などは、クラウド上にありますので権限を持っている人なら誰でもすぐにアクセスできて、情報共有も簡単になります。一つにまとめることで業務効率も上がりますし、費用も抑えられます。
さらに、スマホでも利用できるのがクラウドPBXの大きな特徴です。オフィスにいなくても外出先でスマホを使って、代表番号にかかってきた電話に応対ができるようになるわけです。この利点を生かすことで、オフィスにいる人員の数を減らせる可能性が出てきます。いつかかってくるか分からない電話のために、常にオフィスに誰かがいないといけないという状況をなくせるのです。無駄な人件費をカットするのにも役立ち、総合的なコスパ向上に貢献できます。
コスパの高いサービスへの切り替えを検討しよう
従来のシステムと比較して、クラウドPBXは導入費も月額費も安く、多機能で業務効率を図りやすいです。単に今までのシステムよりも支出を下げられるというだけでなく、業務効率化が図られ人件費の削減につながるなど、費用対効果がとても高いサービスなのです。会社によってプランの中身や料金もかなり異なりますので、しっかりと比較してコスパを見ることでさらにお得にできる可能性もあります。企業の発展を考え、業務改善やコスト管理のために積極的に利用したいものです。