クラウドPBXとフリーダイヤル

クラウドPBXでフリーダイヤルは使えるの?注意点を含めて解説

クラウドPBXはコストダウンなどのメリットがあるため、企業における導入が多くなっています。様々な使い方がありますが、その中でもフリーダイヤルを設けてお客様からの問い合わせ対応に使いたいというニーズは大きなものがあります。
本コラムでは、そもそもクラウドPBXでもフリーダイヤルは使えるのか、導入の際にどんな注意点に気を付けるべきかといった点を中心に確認しておきましょう。

結論、クラウドPBXでもフリーダイヤルは使える

原則として、クラウドPBXでも既存のPBXシステムと同じようにフリーダイヤルは使えます。導入に当たっては、主に二つのやり方があります。まず、すでに企業として番号を取得しているのであれば、それを番号ポータビリティ制度を使って継続するというやり方です。手続きはシンプルですし、サービスを停止させることなく継続ができますので、お客様対応窓口を停止する必要もありません。
もう一つのやり方は、申し込んだクラウドサービスで新しい専用番号を取得するというものです。番号ポータビリティ手続きよりもさらに簡単にサービスを始められます。
フリーダイヤルとクラウドPBXの相性はとても良く、メリットを最大限生かせます。まず、インターネット回線を使った通信となりますので、通話料金が安くなります。受信側が通話料を負担することになりますので、どうしても企業の通信コストが高くなる傾向がありますが、クラウド電話にすればかなりのコストダウンが可能となります。
もう一つのメリットは、オフィスにいないスタッフも電話対応ができるということです。クラウド電話のシステムではインターネットにつながっていれば、基本的にどこででも電話に出ることができます。そのため、オフィス外にいる社員がスマホで対応することも可能となります。また、一次対応はオフィスにいるスタッフが行い、特定の専門的な対応が求められるケースが生じた場合に、外出しているスタッフに転送するといった使い方もできます。コスト面だけでなく、コールセンターの機能性を高められるのが魅力です。

スピーディーに導入ができるのもクラウドPBXのメリットです。新たに従来スタイルのPBXを導入するとなると、専用機器の設置や回線手続きなどがあって数日から1週間以上かかることも珍しくありません。しかし、インターネット回線ですぐに始められるクラウド電話であれば、スマホなどの端末があれば最短で当日のサービス開始が可能となります。
他にも、様々な機能を使えて便利というのもポイントです。たとえば、インターネットFAXを組み合わせて、FAX対応も合わせて行えます。他にも、顧客管理システムとの連動がクラウド上で簡単にできますので、電話を受けながら購入履歴や顧客の個人情報などをチェックして対応できます。通話を録音したり転送したりする機能も設定一つで追加できますので、対応力アップやトラブル対策にも役立ちます。

フリーダイヤルを導入する際の注意点

とても便利なクラウドPBXですが、いくつかの注意点があります。一つ目は、今までのフリーダイヤル番号を引き継げないケースもあるということです。NTTで契約してその際の取得した番号であれば、問題なく番号ポータビリティ制度を利用できるのですが、KDDIなど他の会社で取得した番号については引き継ぎができません。新規番号を取得しないとならず、旧番号を廃止する必要が出てきます。
もう一つは、一部の番号からの発信ができないケースがあるという点です。その際には、電話がつながらないというガイダンスが流れますので問題ありませんが、どの番号からでもつながる他の番号を用意しておく必要が出てきます。また、インターネット回線の状態が不安定になると通話品質が下がることがあるという問題もあります。オフィスに固定された端末であれば通信環境は安定していることが多いですが、スマホを使って電話を受ける場合には注意が必要です。電波が弱い場所にいたり、何かしらの電波障害が起こる状況だと音声が聞こえづらくなってしまうリスクがあります。また、クラウド電話ができるスマホなどの端末をオフィス外に持って行くことになりますので、紛失や盗難を含めたセキュリティー上のリスクも出てきます。しっかりとした安全策を講じてサービスを利用すべきです。

クラウドPBXはフリーダイヤルでメリットが大きくなる

クラウドPBXは多機能でコストが安いというメリットがあり、多くの企業が導入するようになっています。こうしたメリットは特にフリーダイヤルで大きくなります。お客様からたくさんの電話を受ける窓口で、企業が通信料を負担することになりますので、ネット回線を使ったサービスはコストダウンを図りやすいのです。また、スマホで受けられるなど機能性にも優れています。注意点にも気を付けながら、賢くクラウドPBXを利用していきたいものです。


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