銀行でもクラウドPBXが続々導入!導入するメリットや活用事例を解説
銀行をはじめとした金融業でクラウドPBXの導入が進んでいる
金融業界においてもクラウドPBXの導入が進んでいると言われています。メガバンク系の規模の大きな銀行はもちろんのこと、地方銀行においても導入が進められており、例えば十六銀行では固定電話を撤廃したうえでクラウドPBXを導入し、電話回線を一元化したうえでの業務の効率化が目指されています。
さらに、りそな銀行においてもクラウドPBXを導入しており、これまでの懸念材料であった銀行が自ら株式や為替を売買する「ディーリング行為」において、業務の効率化を実現しています。しかも、りそな銀行ではコロナ禍による業務体制の変化においても、クラウドPBX導入のメリットが非常に大きかったとしています。こうした銀行におけるクラウドPBX導入の事例は、金融業界においてこのシステム・サービスが非常に相性が良いことを示しており、今後さらに導入が加速することが予想されています。
クラウドPBXが銀行業務に向いている理由とは?
銀行でクラウドPBXを導入するメリットとしてまず挙げられるのが、銀行業務の多様化に対応しやすい点です。りそな銀行の事例でも見られたように、銀行では金融業を積極的に行う傾向が見られており、金融商品の販売も行われています。
こうした状況においては取引のスピードが重視されるほか、取引の記録の保存なども重要になってきます。社内、あるいは本社・支社との連絡がスムーズにできなかったために取引のチャンスを逃してしまった、あるいは取引のデータを確認する必要があるのに探すのに時間がかかってしまう…こうしたデメリットも電話回線やデータを一元化することができるクラウドPBXなら大幅に改善することができるのです。刻一刻と動いていく現代のグローバルな金融市場においては、時間との勝負も非常に重要になってくるだけにクラウドPBXのメリットが大きな意味を持ってきます。
さらに、広い範囲で社内の内線を構築することができます。つまり、本社なら本社内のみ、支社なら支社のみといった狭い内線ではなく、クラウド上でこれらをすべてまとめた内線ネットワークを構築することができるのです。そのため、本社にかかってきた電話を支店が受ける、あるいはその逆などもできますし、さらには本社にかかってきた電話を海外の支店が受けるといったことも簡単にできるようになります。
こうした転送は従来は交換機などを必要としていましたが、クラウドPBXではそうした物理的な機器が必要ないので、導入も運用も簡単に行うことができるのも魅力です。銀行の場合、とくに広い範囲に支店を展開しているケースが多いだけに、この内線ネットワークの構築は非常に大きな武器になるはずです。
しかも外出中のスタッフとの連絡・転送も容易に行うことができるようになります。スタッフが使っているスマホも内線化することができますから、本社・支店にかかってきた電話を外出中の社員がスマホで受ける、といったこともできるのです。銀行員は外回りの機会も多くなりますから、この点でもスムーズな連絡が可能になるのは大きなメリットとなるでしょう。
りそな銀行の導入事例で挙げたデータを管理しやすくなる環境も見逃せないメリットです。なにしろ銀行業務では、顧客のデータを筆頭に膨大なデータを扱うことになります。このデータをクラウド上で一元化することで、どの拠点で勤務しているスタッフでもスムーズにアクセス・確認することができますし、スタッフ同士の共有も簡単にできます。
さらにこのデータ管理の利便性は、事業継続などのBCP対策にも向いています。顧客データをクラウド上で保管する形になりますから、合併や移転などの際にもデータの移行を簡単におこなうことができますし、万一自然災害などで会社のデータ機器が破損してしまった場合でも、データの消失を防ぎスムーズな復旧を行うことができます。
しかも、オフィスや店を移転した際にも電話番号を変更することなくそのまま引き継いだうえで、移転先でスムーズに電話回線を再構築していくことも可能です。そしてもうひとつ、通話環境・データを一元化することでセキュリティ環境を向上させるメリットも挙げておくべきでしょう。
これからの銀行業務はクラウドPBXが欠かせない!
地方銀行を筆頭に、銀行業では難しい経営を迫られているケースがよく見られます。こうした銀行では業務の効率化を進めていくと同時に、ビジネスチャンスを逃さない環境づくりも重要になってくるでしょう。そのうえで通話・データ環境の一元化と効率化を実現するクラウドPBXは大きな武器になるはずです。膨大なデータを扱う銀行業こそ、クラウドPBXのメリットを最大限に活かせる業種の一つ、といっても過言ではないのかもしれません。