Googleのcloudpbx

クラウドPBXはGoogleからも提供されている?GoogleをベースとしたクラウドPBXについて解説

働き方改革の進展とともに、多くの企業が業務効率化を求め、クラウド技術を導入する動きが加速しています。そのなかでも、クラウドPBXは従来の電話システムに革命をもたらすツールとして注目を集める存在です。多くの企業がクラウドPBXを提供していますが、色々なソリューションを提供するGoogle社からも提供されているのでしょうか。

結論、GoogleはクラウドPBXを提供していない

クラウドPBXはGoogleからは直接提供されていませんが、Googleの技術をベースにしたクラウド通信ソリューションは存在します。Googleでは、「Google Voice」というサービスを提供しており、これは特に中小企業向けに設計されたVoIP(Voice over Internet Protocol)ソリューションです。ただし、Google VoiceはPBXの一部の機能を提供するものの、完全なPBXシステムではありません。
Google Voiceでは、音声通話、テキストメッセージ、ボイスメールの管理が可能です。ユーザーはGoogleのインターフェースを通じて、どのデバイスからでもこれらのサービスにアクセスできます。従来のPBXシステムと比べて低コストで簡単に導入できるため、多くの企業にとって魅力的な選択肢です。

ただし、Google Voiceはアメリカを中心に提供されているサービスで、日本では正式に展開されていません。日本国内での利用は制限されており、現地の電話番号を取得したり、フル機能を利用することは難しいです。アメリカなどサービスが提供されている国で、すでにGoogle Voiceのアカウントを持っている場合、そのアカウントを日本で使用することは技術的に可能です。また、日本にいながらでも、VPNを利用すればSMS認証などは簡単にできます。ただし、あくまで日本に導入されていないサービスですので、利用できる機能は制限されることに注意が必要です。

Google CloudをベースとしたクラウドPBX

Google Cloudは、クラウドPBXプロバイダーが自社のサービスを構築するための基盤としてよく利用しているプラットフォームです。このプラットフォームは、高い信頼性とスケーラビリティ、また、高度なセキュリティを提供するため、企業が迅速にクラウドベースの通信ソリューションを展開するのに適しています。

Google Cloudは、需要の変動に応じてリソースを自動的に調整するスケーラビリティを提供しています。ピーク時のトラフィックに対応しつつ、コストの最適化が可能です。たとえば、季節的なキャンペーンやとあるプロジェクトの期間中だけ一時的に需要が増加する場合でも、Google Cloudの自動スケーリング機能が対応します。
また、Google Cloudのセキュリティは、データの保護に関して最高水準です。データ暗号化やアクセス制御の技術のほか、定期的なセキュリティ監査も行われています。企業が顧客情報などの機密データを安全に管理するのに最適です。
加えて、Google Cloudは、ほかのクラウドサービスやオンプレミスシステムとの統合が容易です。APIを活用することで、既存のシステムと新しいクラウドPBXソリューションをシームレスに連携させることができます。

たとえば、「Dialpad」というクラウドPBXプロバイダーは、Google Cloudのインフラを利用してサービスを提供しています。Dialpadとはクラウドベースの電話システムで、どこにいても、どのデバイスからでも通信を可能にするサービスです。2015年にアメリカでスタートし、日本でもソフトバンクがパートナーとして展開しています。音声通話、ビデオ通話、メッセージをサポートし、Google WorkspaceやMicrosoft 365、Salesforceなどのビジネスツールとも連携可能です。

Dialpadのおもな特徴は、AI技術を活用した通話のリアルタイム分析とトランスクリプション機能です。通話中に発言された内容を自動的に文字に起こし、分析することができます。たとえば、通話中に次回の会議の準備や顧客のフォローアップといった重要なタスクが出てきた場合、これらを自動的に文字に起こして記録可能です。そのおかげで、重要な情報を見逃さす心配がなくなります。

さらに、IVR(自動音声応答)機能も搭載されており、顧客からの電話を自動的に担当者に振り分けることが可能です。この機能によって顧客の問い合わせが迅速に対応されるため、顧客満足度が向上し、社内の業務効率も向上します。
なお、Dialpadは、日本市場ではソフトバンクが販売とサポートを行っており、企業の柔軟な働き方を支援するツールとして広く利用されています。Dialpadを導入することで、どこからでも効果的にコミュニケーションを取り、業務効率と生産性を向上させることが可能です。

まとめ

Googleは直接クラウドPBXを提供していないものの、Google Cloudを基盤にした通信ソリューションは存在します。特に、DialpadというサービスがGoogle Cloudを利用する便利なサービスです。リアルタイム分析やトランスクリプション機能により、通話中の重要な情報を逃さずに効率的な業務遂行が可能となります。


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