クラウドPBXを大学で導入するとどのようなメリットがあるの？導入事例も併せて解説
大学がクラウドPBXを導入する動き
インターネット回線を利用し、電話交換機（PBX）をクラウド化するクラウドPBX。インターネット回線を利用することで固定電話はもちろん、スマホなどのモバイル端末も内線端末として利用することができます。そんなクラウドPBXが大学で導入される動きも見られています。2020年に近畿大学がクラウドPBXを導入したことでちょっとした話題になりましたが、その後大学はもちろんのこと学校施設で導入する動きが進んでいる状況です。
もともとクラウドPBXの普及が進んでいる背景には、ビジネスシーンにおけるメリットの大きさ・多さが理由として挙げられます。オフィス内はもちろんのこと、支社・工場・倉庫など他の場所にある拠点の電話も内線化することが可能なため、従来よりもスムーズな連絡が取り合えるようになります。しかもスマホも内線化することで、オフィスにかかってきた電話を外出中の従業員に取り次ぐことも簡単にできるようになるのです。実は、こうしたビジネスシーンで注目されているクラウドPBXのメリットが大学でも注目されるようになっているのです。
大学でクラウドPBXを導入するメリットとは？
現在は大学内でインターネットを開設しているのが当たり前になっている時代です。クラウドPBXの導入にもそれほど手間もコストもかかりません。むしろ導入コストが少なく済む点もクラウドPBXのメリットのひとつですから、予算などの都合もある大学でも比較的導入しやすいと言えます。
しかも大学は、高等学校までの学校施設と比べてはるかに広大な敷地を持っていることが多く、職員同士の連絡が大変な面もあります。大学職員をはじめ学校施設の教員の間ではこの連絡も含めた事務作業がとても大きなストレスになっていると言われています。スタッフ内の連絡はもちろんのこと、外部から連絡が来た時にも対応できる職員と連絡をとって捕まえるのにもひと苦労。こうした問題はスマホの登場によって大幅に軽減されたとはいえ、まだまだ面倒さが伴います。
しかし、クラウドPBXを導入すればスマホも含めてスムーズな連絡が可能になります。しかも、すべての回線を内線化することで通話料金を無料で連絡を取り合うことができるようになるのです。職員を捕まえるためにスマホに連絡するたびに通話料金がかかっていた状況から大幅な経費の削減が可能になります。
いきなり大学全体に導入するのではなく、複数のキャンパスがある場合にはそれぞれのキャンパスごとに、あるいは部署ごとにまず導入することも可能です。そのうえで少しずつ入れ替えていくなど、導入の際に融通が利く点も見逃せません。
また、クラウドPBXの場合、職員が個人で利用しているスマホやパソコンを業務用として利用することができます。わざわざ大学側が業務用のスマホを職員分購入して配布する必要がなくなるのです。もちろん、公私での利用をしっかり分ける使い方が重要になりますが、その点さえしっかりと環境を整えておけば従来の通信環境からよりスムーズにクラウドPBXへ移行させることができるでしょう。
この点は、学校施設にありがちな異動などの組織の改変にも対応しやすいメリットをもたらします。どの回線の内線化も簡単にできますから、大学を去る人、新しく入ってくる人の環境の整備を速やかに行うことができるのです。大学の場合、複数の場所にキャンパスを持っていることもあります。さらには大学付属の高校・中学校を併設しているケースも珍しくありません。こうした規模が大きく、職員同士の連絡が難しい環境ほど、クラウドPBXのメリットが発揮されると言えるでしょう。
ビジネスの観点から見れば、内線化によって連絡をスムーズにできるようになることでビジネスチャンスの喪失を防げる点がよく挙げられます。大学に関してはそうした面はそれほどありませんが、授業などの影響で分単位での行動や連絡が求められることもありますから、内線化によるメリットはやはり非常に魅力的になるはずです。さらにクラウドPBXのさまざま機能が大学での業務に向いている面もあります。例えば、学生の連絡先を管理できるクラウド電話帳機能、安全にデータを保存しつつ、すぐに目当ての学生の連絡先を確認することができます。さらにビジネスチャットなども利用できますから、電話だけでなくチャットを活用したコミュニケーションにも便利です。
教育の分野におけるクラウドPBXの将来性
こうして見ても、大学でクラウドPBXを導入するメリットは明らかです。今後より多くの大学で導入される動きが進んでいくことが予想されますが、さらに一歩踏み込んで実際に大学の現場でこれらの便利な機能をいかにうまく使いこなすことができるかが、今後のポイントとなってくるのかもしれません。
