クラウドPBXでは鳴り分け機能は付いているの?徹底解説
ビジネスフォンには、着信番号によって個別に着信音を設定し、電話がなっただけで誰からの着信なのかが推測できる機能があります。そんな便利な鳴り分け機能ですが、どのように設定するのか、また、クラウドPBXにも同様の機能はあるのかを本記事では確認していきます。
NTTのナンバー・ディスプレイで鳴り分け機能をビジネスフォンに設定
すべてのビジネスフォンに最初から鳴り分け機能が設定されているわけではありません。この機能を設定するには、NTTの「ナンバー・ディスプレイ」というサービスに申し込む必要があります。これは、着信があった時に電話機に発信者の電話番号を表示する機能です。携帯電話やスマホでは当然の機能ですが、ビジネスフォンに電話番号を表示するにはこのサービスが必要になります。
NTTのナンバー・ディスプレイの機能は、発信者の電話番号を表示するだけではありません。事前に登録した番号から着信があった場合、着信を鳴らさずに応答メッセージを流すことができたり、相手が非通知でかけてきた場合、なぜ番号が通知されないのかの理由を表示したりできるのです。加えて、発信者ごとに着信音を変えたり、着信する電話機を指定したりといったこともできるようになります。
この機能があることで、誰からの着信なのか実際に電話に出ることなく事前にわかるようになります。不要な取り次ぎを減らせるのが大きなメリットです。自分あてでない電話に出るストレスがなくなりますし、その結果、業務効率のアップにもつながります。また、発信者ごとに異なる着信音を設定できるため、ディスプレイの表示を見なくても、音だけ聞いて誰あての電話なのか推測できるのも大きなメリットです。
クラウドPBXの種類によっては鳴り分け機能が付いている
ビジネスフォンで利用できる機能は、基本的にクラウドPBXでも利用できると考えてかまいません。したがって、クラウドPBXも、種類によっては発信者ごとに個別に着信音を設定できる機能が搭載されています。上記のNTTの有料サービスを利用する必要がありません。
加えて、クラウドPBXでは自動音声ガイダンスでの鳴り分けも設定できます。着信があった時に電話機から着信音を鳴らすことなく、電話をかけてきた相手に自動音声ガイダンスを流し、発信者が話したい相手に直接つなぐことが可能になるのです。具体的には、「〇〇部にご用の方は1を、××部にご用の方は2をプッシュしてください」といった音声ガイダンスを流し、発信者とその人が話したい人をダイレクトに結びます。自社にとっては余計な取り次ぎで煩わされなくなるというメリットがありますし、また、電話をかけてくる側にとってもスムーズに相手につながるため、顧客満足度アップの効果も期待できるでしょう。
ところで、ビジネスフォンでもクラウドPBXでも鳴り分け機能が使えるなら、どちらもまだ導入していない場合、これから導入するならどちらがいいか迷う場合もあるのではないでしょうか。
導入のスムーズさではクラウドPBXに軍配が上がります。クラウドPBXは、インターネット上に電話交換機があるため、インターネット環境があればスムーズに導入可能です。一方、ビジネスフォンを導入するには、回線工事や機器の設置工事が必要になるので、申し込んでから実際に使えるようになるまでにはどうしても時間がかかります。
また、ビジネスフォンは固定電話を使用しますが、クラウドPBXは固定電話だけでなく、IP電話機、パソコン、タブレット、スマートフォン、サービスによってはガラケーでも使えます。デバイスによらず自由に使えるため、利便性の面でもビジネスフォンより上でしょう。導入しやすさや利便性だけでなくコスト面も気になりますが、それもクラウドPBXの方がお得です。
ビジネスフォンを導入するには、先にも述べたように回線工事や機器設置工事が必要です。また、持っていない場合は電話機も購入しなければなりません。導入してしまえば余計なコストはかかりませんが、初期費用としてある程度の金額は見ておく必要があります。一方、クラウドPBXは初期費用がほとんどかかりません。サービス提供会社によっては無料のところもあります。インターネット環境があれば、お手持ちのデバイスですぐに利用可能です。
初期費用のほとんどかからないクラウドPBXですが、月額使用料がかかる点は注意しておきましょう。とはいえ、ビジネスフォンで鳴り分け機能を使うにはNTTのナンバー・ディスプレイに申し込む必要があります。このサービスは、工事費として回線ごとに2,200円、使用料として月額1,320円(事務用)かかるため、コスト全体を比較すると、やはりクラウドPBXの方がお得と言えるでしょう。
まとめ
NTTのナンバー・ディスプレイに申し込むと、ビジネスフォンで鳴り分け機能が使えるようになります。クラウドPBXの場合、最初からこの機能が付いているサービスが多いです。これから導入する場合、導入しやすさやコスト面を比較するとクラウドPBXがおすすめです。