AmazonでクラウドPBXを構築？Amazon Connectを徹底解説
クラウドPBXを構築できるAmazon Connect
Amazon Connectとは、AWSと呼ばれるAmazonのサービスを利用してクラウドPBXを構築できるシステムのことです。AWSは「アマゾン・ウエブ・サービス」と呼ばれるもので、世界最大のクラウドプラットフォームを提供し、無数のオンラインサービスの基盤となっています。Amazon Connectは、その中でコンタクトセンターを構築するために特化されたサービスと言えます。
このサービスを活用することで、電話によるコールセンターなどの一般的なクラウドPBX機能に加えて、チャットやメールなどのメディアを使ったコミュニケーションを取れるようになります。インターネットとパソコン、ヘッドセットなどの機器があれば場所を選ぶことなくコンタクトセンターを開設できます。信頼性の高いサービスであるため、大企業における導入実績も豊富で、大規模なコールセンターを作りたいというニーズにも応えることができます。さらに、Salesforceを始めとするさまざまなビジネス用ツールとの連携が取りやすい環境となっていますので、単に回線を敷くというだけでなく、総合的な顧客対応と管理ができ、業務効率を図るのに適したツールでもあります。
Amazon Connectの機能とメリット
Amazon Connectの機能としては、まず基本的なクラウドPBXがあります。複数の電話回線をまとめて、一つの電話番号で多数のオペレーターに同時接続できるようにします。もちろん、内線番号などの社内用番号の発行も可能となっています。従来のPBXとは違い、クラウドを使用したシステムですので、専用機器の設置やそれに伴う工事が不要です。また場所を取らないなどのメリットを生みます。管理や保守、設定の変更、番号の追加などの調整も簡単で、たいていの設定は自分たちでもできるようになります。たとえば、一時的なキャンペーンのために特別の電話番号を追加したいというケースでも、迅速に手続きと設定ができますので、スピーディーな運用が可能となるのです。
また、IVR機能も設けられています。音声による自動応答と、プッシュダイヤルによって接続させる部署を自動的に振り分けるというサービスで、専用の窓口オペレーターを置かなくても良いため、人件費削減につながります。同サービスでは、番号設定や振り分け先、応答音声の設定などを管理画面からすぐに行えますので、管理がとても楽なのがメリットです。
同じように、Amazon ConnectではACDも提供しています。これは事前に設定した条件に基づいて、自動的に入電振り分けをするというものです。たとえば、規定数以上の入電があった場合に、自動的に別の拠点につなぐとか、自動音声対応に切り替えるといった設定です。
他にも、録音機能もあります。通話内容を録音することは、お客様とのトラブルを軽減したりミスを減らしたりするために、コールセンターにとっては必須の機能となりつつあります。Amazon Connectでは、録音データをクラウド上に自動保存し検索しやすい機能がありますし、チェック分析がしやすいサービスも含まれています。
もう一つの見逃せない特徴が、オムニチャンネルに対応しているという点です。多くのクラウドPBXは電話機能を提供していますが、それに限定されています。しかし、Amazon Connectでは電話だけでなく、チャットも同じシステム上で運用できますし、外部ツールと連携させることでメッセージやメールなども使えます。また、ECサイトへの誘導といったサービスもしやすく、幅広いチャンネルを活用できるわけです。Webサイトというチェンネルを持っている場合、お客様はサイト内に埋め込まれたチャット機能を使って連絡を取ることがあります。このサービスでは、電話もチャットも一元管理できます。すべてのデータが集約されてオペレーターが同じデータを確認できるので、より効率の良い顧客対応ができるわけです。
また、同サービスを基本として、その他の会社が機能を追加するためのサービスを提供しているのも特徴です。外部サービスを併用することで、よりニーズに合った高機能のクラウドPBXを使えるというわけです。
拡張性と信頼性の高いAmazon Connectの導入を検討しよう
クラウドPBXを提供しているサービスはとても多く、それぞれに特徴があります。中でもAmazon Connectは、世界的に多くの企業が利用していて大規模なコンタクトセンターの構築のノウハウを豊富に持っています。追加実装できる機能も多いですので、ニーズに合わせたサービスを作り上げることもできます。こうした拡張性と信頼性が高いサービスのメリットを考え、導入を検討してみると良いでしょう。
