マルチライン機能って何？対応しているPBXも併せて解説
クラウドPBXのメリットは通信コストの削減と共に、充実して使いやすい機能を利用できる点です。いろいろな便利機能が開発、提供されていますが、その中でも利便性が高いのがマルチライン機能です。この機能はそもそもどんな時に使うものなのかを確認してみましょう。その上で、マルチライン機能を使えるクラウドPBXサービスはどこかをチェックすることで、サービス選びの参考にすることができるでしょう。
そもそもマルチライン機能ってどんな機能？
マルチライン機能というのは、1つの同じ電話端末を使って複数の異なる電話番号を使える機能のことです。たとえば、お客様対応専用の受付番号と取引先との連絡に使う代表番号、内線番号を1つのスマホから発信したり受信したりできるわけです。このマルチライン機能を使うには、回線システムそのものと端末の両方が対応している必要があります。システムは端末ごとに使える電話番号を割り振ることになりますので、単一の番号だけでなく複数の番号を割り当てなければなりません。また、端末も番号ごとに切り替えられる機能がないと使えません。
特に端末が対応しているかどうかは重要な点です。スマホについては、機器そのもののスペックというよりはマルチライン機能が使えるアプリを入れれば使えるようになりますので、それほど問題とはなりません。しかし、ビジネスフォンなどの固定電話機の場合は、切り替えができないといくらシステムがマルチライン機能対応となっていても利用できないので注意が必要です。
システムと端末の両方が対応していれば、マルチライン機能はかなり便利です。通常だと電話番号ごとに1つの電話機が必要ですから、番号の数だけ端末を用意しなければなりませんでした。しかし、マルチライン機能があれば1つの端末で済みますので、スペースもコストも大きく減らせます。複数の番号を持つと、どの番号からかかってきたか混乱してしまうのではないかと不安に思うかもしれません。しかし、多くの端末では番号ごとに着信の音やランプの色などを変えられるようになっていますし、スマホであれば画面にどの番号にかかってきたかが表示されます。最初はもちろん戸惑うところもあるかもしれませんが、慣れれば迷うことはないでしょう。発信する際にも、最初にどの電話番号でかけるかを選択できますので間違えずに済みます。
マルチライン機能の利用シーンは工夫次第でかなりたくさんあります。たとえば、コールセンターサービスをテレワークにすることができます。社員が持っているスマホにコールセンター受付用の電話番号を設定すれば、新しい端末を会社が用意することなくお客様からの電話を受け付けられるようになります。また、取引先や関係者、社内用の電話番号とカスタマーサポートの電話番号を分けることが簡単になり、どんな人からかかってくるかを電話を取る前から把握できるようになります。
マルチライン機能対応のクラウドPBX
こうしたメリットが豊富なマルチライン機能に対応しているクラウドPBXはたくさんあります。それぞれにサービスの内容や特徴が異なりますので、自社の業務にマッチしたところを選ぶことが大事です。
①「MOT/TEL」
2万社を超える導入実績を持つクラウドPBX会社です。SaaSによるクラウドサービスも展開していて、幅広いビジネス向けの機能を利用できます。マルチライン機能についても、固定電話機で便利な使い方ができるよう工夫がなされています。特に、それぞれの電話番号ごとに着信音やボタンの光る色を変えるなどして一目で番号の把握ができる機能を設けています。スマホでもクラウドPBXを利用できますし、通信の暗号化を強固なものとしてセキュリティー効果を高めているのも特徴です。
②「ひかりクラウドPBX」
NTTが提供しているクラウドPBXで、定額制のプランを持つなど分かりやすいサービスと料金設定をしているのが特徴です。標準的に内線番号と代表番号、スマホ本体の携帯番号を使い分けられるようにしていて、基本となるマルチライン機能を活用できます。スマホへの導入は専用アプリをインストールするだけなので手軽にスタートできます。
③「オフィスリンク」
ドコモが提供しているサービスで、特にスマホでクラウドPBXをするのに適しています。代表番号や内線、携帯電話をアプリの簡単な操作で切り替えられるのが便利です。スマホを社員に配っている企業ではクラウド化がしやすく、便利な機能をすぐに使えるためおすすめです。
便利な機能を知って賢くクラウドPBXを利用しよう
クラウドPBXにはマルチライン機能を始めとする様々な機能があり、上手に利用することで業務がとても楽になります。こうした機能を確認してクラウドPBXにするメリットを考え、導入時の検討材料としてみてはいかがでしょうか。
